前回のコラムで、現状のCreateに対する課題感について触れました。Createはこれまで、AI連携のしやすさや直感的なUIを強みとする一方で、バックエンド機能や認証面の柔軟性にやや物足りなさがあると指摘していました。
しかし、この2025年2月にいくつかの大きな変更があり、早くもその評価を見直す状況になりこの記事を書くことにしました。以下が直近1週間の変更点です。
アップデート内容の概要
1. Create x Neon でPostgresが利用可能に
Neon(PostgresDB)の統合によって、Createのデータベース機能が格段に強化されました。1GBの無料枠があるため、個人開発者もスタートアップ企業も導入しやすくなっています。外部ツールや複雑な設定が不要にも関わらず、ノーコードで本格的なDBを扱えるのは大きな前進と言えるでしょう。
また、データベースは開発環境と公開用の本番環境とで分かれており、Secretキーも環境ごとに分けて管理できるようになりました。これまでは開発環境での操作が公開用のデータに影響を及ぼすリスクがありましたが、個別に管理されるようになったのは大きな進歩と言えるでしょう。

2. カスタム認証ページの実装
これまでは淡白な英語UIのログイン画面を導入することができませんでしたが、自由度の高いカスタマイズが可能になりました。
日本語表記はもちろん、規約同意チェックボックスなど細かな項目を追加でき、その入力チェックもCreateが自動処理してくれます。ユーザーに合わせたデザインや機能を実装しやすくなった点は大きな魅力です。

3. Pexelsとの連携
Pexelsの高品質な画像をアプリ内で直接検索・取り込めるようになりました。
AI画像生成だけではカバーしきれないリアルな写真を手軽に取得できるのは、多くのシーンで重宝するはずです。
※ただし、別途PexelsのAPIキー取得が必要。
4. Exa AI連携
ニューラルサーチを活用した高精度な検索機能をアプリに組み込めます。自然言語でのクエリ対応や文脈を考慮した結果表示など、一歩先のユーザー体験を実現しやすくなりました。
検索まわりの機能が強化されることで、ユーザーにとっても利便性がアップし、より洗練されたサービスを目指せます。
※ただし、別途Exa AIのAPIキー取得が必要で利用コストは各自負担。
5. Resend Email APIでメール送信が可能に
Create単体では対応していなかったメール送信が、Resendとの連携で簡単に行えるようになりました。メール送信は本格的なサイト運用で欠かせない機能のひとつです。ユーザーへのメール通知やパスワード再発行機能などでの活用ができそうです。
※ただし、別途Exa AIのAPIキー取得が必要で利用コストは各自負担。
6. LINE API対応!LINEチャットボットが手軽に構築可能に
日本ユーザー待望!LINE Bot構築がCreate上で完結するようになりました。
LINEビジネスアカウントの登録は必要ですが、日本で広く使われるLINEと連携できるメリットは大きいです。細かい制御はやや難しいですが、構築までは非常に簡単です。
短時間で画像生成チャットボットが作れました。https://lin.ee/g20uqip

今回のアップデートを踏まえたCreateの評価と今後の展望
今回のアップデートによりは、Createが「ノーコードでAI機能を手軽に試せるツール」から、より本格的なWebサービス開発にも対応できる総合プラットフォームへ着実に進化していると感じました。
特に、Neon連携によるデータベース環境の強化と、カスタム認証ページの実装は、実運用レベルのサービスを構築する際に不可欠な要素であり、Createのポテンシャルを底上げする重要なアップデートと言えます。
一方で、機能拡張の多くは外部サービスとの連携に依存しているため、APIキーの管理や利用コスト、接続設定など管理の複雑さが増す可能性があります。従来のCreate内で完結する機能に比べると少し利用ハードルは高いかもしれません。
メール送信やチャットボットなど、運用に必要な機能が着々と揃っていく一方で、ユーザーには複数の外部サービスを並行して扱うスキルが求められる場面がでてきています。使いこなせれば強力ですが、利用ユーザーも成長していかなければならない時期になりました。
個人的に今後期待するのは、スケジュール実行(いわゆるバッチ処理)の仕組みです。多くのユーザーが待望している機能ではないでしょうか。現状、AI生成の自動更新や定期的なメンテナンス処理などは、別のクラウドサービスや手動トリガーを利用しなければなりません。もしスケジュール機能が追加されれば、できることはさらに増えそうです。
というわけで、Createはこの時期になってようやく「より本格的なノーコードアプリ開発ツール」へ進化し始めたと言っていいでしょう。一方で、運用面の課題や拡張性の整理は今後も引き続きフォローが必要であり、そこでどのようなロードマップが提示されるかが注目されます。
Createがこのまま勢いを維持していけば、ノーコード×AIアプリ開発の市場でより注目される存在になりそうです。今後リリースが期待される「スケジュール実行機能」や、さらに細かいデータ管理・バックエンド強化が実装されるかどうか、引き続きウォッチしていきたいところです。


